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「お受験」は子供をかわいがる手段である

家庭でペーパーテストばかりさせて実体験がともなわない子供は、小学校に対して落としてくれと言っているようなものです。こういう親たちは何のための受験かがわかっていません。彼女たちには特徴があります。自分が親からそういう方法で可愛がられたことがないのです。勉強することが可愛がることだというのを理解できない、勉強で子供を可愛がるやり方がわからないのです。子供に対して、「きっとあなたの役に立つのだから、我慢して勉強しなさい」というセリフを吐きます。勉強は楽しいこと、その楽しさを教えなければ、幼児に何の効果が望めるでしょうか。自分が楽しくないから、子供にもそういうセリフになるのです。親が楽しむことができなければ、子供に勉強をさせることはできません。やってみて、楽しいと思えないのだったら、「お受験」からは手を引いたほうがいいと、思います。そういう親は自分が学び残したことがあるのを知っている、子供にはそういう思いをさせたくないのです。上昇志向だけが強くて、「子供には無理やりにでも勉強させ、いい学校に行かせたい」と考えるのです。精神の根幹において、勉強が好きでない、社会貢献ができる子供を育てるという目的がなければ空回りするだけであって、ノイローゼになるのも無理はないと思います。「もし、入学できなかったらどうしよう」「落ちたらどうしよう」と考えるわけです。「お受験」で受かるか落ちるかは結果の問題で、「お受験」は子供をかわいがる手段であると思えなければ、無駄だと思います。

キッスしても落ちない口紅、スーパー口紅

1955年に伊勢半(現キスミーブランド等を抱える伊勢半クループ)がはじめて落ちない機能を打ち出し、「キッスしても落ちない口紅、スーパー口紅」を大ヒットさせた。しかし、ヒットはつかのま。物珍しさで使ってはみたが、色持ちや付け心地という点で物足りないと感じる消費者が多く、すぐに市場から姿を消している。しょせんかなうことのない夢なのか。消費者は半ばあきらめ、メーカーも四苦八苦し、以後、落ちない口紅は冬の時代に突入した。一度は表舞台から退場した落ちない口紅だったが、80年代後半に入ってから再び脚光をあびる。この時代に、落ちない口紅が復活した理由としては2つの要素が考えられる。まず女性の社会進出が加速し、忙しい仕事の合間を縫って口紅を塗りなおす手間を敬遠し始めたこと。もう1つの理由は、流行色が消えたことにある。誰もが同じような色の口紅を一斉につける時代は終わりを告げた。メーカーがいくら「この春はピンク」「今度の秋はレッド」と打ち出しても、消費者はそう簡単には踊らない。流行る色に多少の傾向はあっても、シーズンを通して人気が持続する流行色は少なくなった。そこで、メーカーは色がダメなら機能で迫れとばかりに、口紅に求められる究極の機能である落ちにくさに取り組み始めたのである。

人並みの葬儀の時代は終わる

人口問題に関しての言葉で「二〇〇七年問題」というものかある。二〇〇七年はどのような年なのか。まず一つ目は、団塊の世代が定年を迎える年であるということ。二つ目は、年間の出生数が死亡数を下回る年であるということ。ただし少子化の歯止めはきかず、二〇〇七年を待たず、二〇〇五年に達成された。人口減少が進み、超高齢化社会とでもいうべき時代が到来する。死亡数は一一〇万人を超え、出生数はそれを下回る。いわば少子多死社会の到来である。今後、少子化が進む一方で、同時に高齢者が増えていくので、今後三〇年は死亡数が増える時代になる。この死にゆく高齢者のターミナル(終末期)や葬儀を、少ない子ども、少ない縁者が担うことになる。豊かな高齢者、会葬者が多数集まり、その香典をあてにした大きな葬儀、人並みの葬儀の時代は終わる。これからの高齢者は、後の世代に託そうという考えは少なくなるだろうし、現実に子どもがいなかったりして託せない状況も増えるだろう。今後は高齢者自らが自分のターミナルを、自分の死後を考えなければならない時代が確実にやってくる。